知らないとまずい Do you want to ~?の使い方
「want to ~したい」だけではない?
Want to の基本のかたちは皆さんもご存じ、
「Want to ~したい」 これですね。
I want to play soccer.サッカーしたい
I want to play the piano.ピアノ弾きたい
学校でわりと初期に習いますよね。私たちがよく知っている 「want to 」
今回の記事でお話したいのは、これとは別に、ネイティブがよく使うwant toの使い方
(カジュアルな表現なので、親しい間柄で使われます。目上の方にはあまり使わないので、注意してくださいね。)
依頼の want to~?
問題の型は疑問文のときに現れます。
Do you want to~?
これが、~したいですか?
だけではないというのだ。見ていってみよう。
例文
Do you want to make us salads?
これ、訳は、あなたはサラダが作りたいですか?
ではなく、(私たちに)サラダを作ってくれませんか?
で、サラダを作って欲しいなと依頼をしているのです。作って欲しいのはあなたではなく、聞いてきた相手、というところがまたややこしい。
want to を、~したい、とだけ覚えていると、ちょっと意味合いが違ってきますよね。
この問いかけに、答えとして、(別に作りたくないな…)と思って、 No, I don’t want to.いいえ、作りたくないです。
と言ってしまう…。
でも相手は、あなたがしたいかどうかを聞いているわけではありません。あなたにしてくれないかと依頼をしているわけです。
答えとしては、Okay, I got it.うん、任せて。とかそう言うのが正しい。
この使い方を知らないと、受け答えとしてちょっと誤解を招く返答をしてしまいますよね。
例文
例えば、次の文
Do you want to help me?
これを単純に私を助けたいですか?
と解釈すると、
「別に助けたくない」とNo.と言ってしまいがち。
でも、相手は助けたいですか?といっているわけではなく、助けてくれませんか?と依頼をしているのです。そこに、No.なんて。助けを求めているのに、No.なんて。
相手は、あなたのことをなんてけちな人なんだ。なんてことになる。
これはえらい違いだ。
上のサラダの話は、パパとの会話ででた話。
パパがカレーをつくってくれるというので、喜々としてだらだらしていたら、パパから、先程の
Do you want to make us salads?
といわれたのでした。私は別に作りたくないなと思って、No.と答えた。パパはちょっと怪訝そうな顔。
でも当時は私も怪訝そうな顔。別に作りたくもないのに作りたいの?なんてきかれたと思ったら納得してもらえるでしょうか。
また別の時に、
Do you want to heat the rice?といわれ、ご飯を渡された。そこで初めて、「なんか、want to の使われ方が…ちゃうな」 と、感じたのでした。
彼らは別に、あなたはやりたいの?どうなの?
と聞いているわけではなく、やってくれませんか?と依頼しているわけです。
Do you want to change his diaper?
オムツ変えてくれない?
Do you want to push the stroller for a second?
ちょっとベビーカー押してくれない?
Can you ?って普通に聞いてくれたら、きっとわかる。でも、このDo you want to ?の表現も彼らは常用する。
提案の want to ~?
ちなみに、この Do you want to ~?は依頼の他にも、提案「~しませんか?」という際にも使われる。
例文
例えばこう、Do you want to go hang out with us?
これは、私たちと一緒に出掛けませんか?と提案している。
決して上から目線で、あなた一緒に出掛けたいの?(別にいいけど来る?)といったニュアンスはない。
「別に行かなくても良い」から、No, I don’t want to. と返すと、やっぱり誤解が生じる。もし、行く気がないにしても、答え方には気をつけて、
Sorry, I have something to do today. Thank you.
ごめんね、今日はやることがあるから。ありがとう。
などと言えればとてもスマートですよね。もちろん、行きたくないから行かないでも間違ってはいませんが…。
Do you want to talk over a cup of coffee?
コーヒーしながら話しませんか?
Do you want to eat out for lunch?
ランチを食べに出ませんか?
Do you want to come to my birthday dinner?
私の誕生日のお食事会に来ませんか?
こちらも、Let’s talk over a cup of coffee!と言ってくれたらすぐわかる。Would you like to come~?と言われたら、誘われているとわかる。難しい。
Do you want me to ~?のかたち
例文
I want you to know the truth.
あなたに真実を知って欲しい。
例文のように、Want 人 to で、人に~して欲しい
となるわけなんですが、
疑問文にすると、これも、~しましょうか?の提案の意味になります。
例文
Do you want me to help you?手伝おうか?
Do you want me to tell her?彼女に言っとこうか?
Do you want me to put him to bed?寝かしつけようか?
want to = should のかたち
want to がshould の代わりを果たすこともあるという。
例文
You don’t want to know this.
あなたは知らない方がいい。
(直訳:あなたはこれを知りたくない)
You want to see her immediately.
すぐ彼女に会ったほうがいい。
(直訳:あなたはすぐに彼女に会いたい)
You don’t want to throw the toy.
おもちゃを投げない方がいいよ。
(直訳:あなたはおもちゃを投げたくない)
Hey, you want to watch this!
ちょっと、これみた方がいいよ!
(直訳:あなたはこれがみたい)
You want to watch this!とパパに言われて、別に私は見たくないけどね、とかふと思っちゃうんですけどね。笑
*ちなみに、might をつけて、might want to にすると、より柔らかいニュアンスをだすことができます。
これはshould の代わりなんですよね。みた方がいいよと言われている。そこで見ないって、やっぱりコミュニケーションスキルに問題が…。
want to の使い方は本当に要注意ですね。
今はどうか知りませんが、私たちが学校で習っていたときは、「want to =したい」それしか教わらなかったから、ネイティブたちとの間に、誤解や、感覚のズレが生じる。
まとめ
いかがでしたでしょうか?簡単な表現なんですけど、使い方はたくさんあって、慣れないと習得するのが難しそうですね。
本当に、~したい?って聞かれていることももちろんあるでしょうが、依頼されているのか、提案してくれているのかは、前後の状況や、文脈から判断しなくてはなりません。会話を重ねて慣れていくしかありません。
慣れなくても、「want to したい」の他にも意味がある、と知っているだけでも、だいぶ違うと思いますよ。
今日はこの辺で。