あくまで、勧誘されそうになった、ですので、実際何のビジネスであったかは分かりません。
マルチビジネスにねずみ講、などいろいろありますよね。よく分からないものの、「とにかくなんだか良くないもの」の末端に加えれられそうになった、そのときの話をします。
元々、英語や中国語を学びに有志が開催する語学カフェに行っていました。家と仕事の往復で、寝るまでゲームをして起きて仕事、みたいな生活を、変えるか。と、思い立ち、語学を趣味に、カフェ通いをしていました。
ワンドリンクで、語学カフェ。他にも学びたい人が参加して、会話して、とても楽しかったです。
探してみると、おうちの近くにもあると思いますよ。モチベーションも保てて、オススメです。(でも変なことも起こるから注意。私みたいに)
そして出会ったのが、教祖様でした。
ことの顛末を話したら、職場の先輩が「教祖様じゃん、やばいじゃんー!」と、名前をつけてくれたので、そう呼びます。
ネットワークビジネスの勧誘はいかにして行われるのか。私の体験談

その日は、3回ほど通ったカフェで、知っている人と全く新しい人と、数人が来ていました。教祖様は新しい人でした。私の隣に座りました。とても気さくで明るく人懐こく、話しやすい人でした。
場の空気を教祖様が握っているような、そんな感じです。話がうまく、私たちの会話も盛り上がりました。彼女は有名な大学の出で、育ちは外国。エリートな感じがひしひしとでています。でも気さく。
仲良くなったところで、最後に「ラインを交換しよう」と言われ、交換しました。「また来たいけど、一人は嫌だからー」と言っていた気がします。(ロックオンされている)
私が田舎の出だと言うと、「田舎の人は好きだよー!素朴で暖かい人が多いよね」だそうです。
そうですよ。田舎にはこんな変なビジネスに引っかけてくる人なんてそういませんからね。
田舎の人は、都会に友人も少なく寂しいとか、無知でやり易いみたいな奥底マインドがあったのではなかろうか。(疑念)
そのカフェには、主催者がメーリングリストを作っていました。みな普通にリスティングされていましたが、彼女は何故かそれには登録しませんでした。(怪しいな)
目的が違うからである。
その日のうちに、「楽しかったねー!また一緒に行こうねー!」みたいなラインがきて、私もうきうきと返信しました。社交辞令のつもりでした。カフェにまた来るでしょうし。
すると次の日。
お昼を職場の先輩と食べていたら、教祖様からラインが。
「明日ごはん食べに行こうー!」
毎日、仕事が終わって帰ってゲームを趣味にしていた者としては、誘われるとやっぱり嬉しい。自分、生きてるー!
なりません?
先輩にも嬉々として話しました。次の日でしたので、あんまりにも早くない?そんなもんなの?と、実のところは、ちょっと驚いていたのですが。
このときはまだ、教祖様の教祖様たるやは、まだまだ全然でてきません。先輩も「楽しい出会いがあって、よかったねー!」という感じ。
そして、次の日。仕事を終えて、彼女の指定した場所へ。
乗り換えを入れて電車で50分。(遠い。今思うとすごい)
行った先は、ハンバーガー屋さん。おしゃれなハワイのね。簡単に食べられるね。
彼女はお腹すいてないらしく、小さいバーガー単品。と水。
ご飯に来たのに?とは思ったが、特に気にしなかった。
語学カフェに参加しているような人間(私)ですから、話題的には自然と、自己啓発みたいなものになっていたと思います。(そういうところに顔を出してピックアップするのだろう)
何で参加するようになったの?とか、好きな本はある?とか。
これですよ。好きな本。自己啓発するような人に、本は勧めやすいですよね。(まんまと餌にくいつく私)
紹介された本は、
“金持ち父さん、貧乏父さん”
もう、分かる人には分かる本。
その時は、なーんの知識もなく、有名大学出で、外国育ち、英語ペラペラの教祖様が勧めてくれた本でしたので、「読んでみますねーーー!」なんて、ニコニコ。
そして、ハンバーガーを早々に切り上げ、教祖様が、
「そう言えば、近くで知り合いの人がバーをオープンさせたから、そこに行こうー」となって、すぐ近くのそのバーにいきました。その人はとても素敵な人で、その人のお陰で、私もいろいろ頑張れている、みたいなことを、言われていた気がします。
そのバーの人(以後、店長とする)に、何故か私の話をしていたらしく(何故かね)、「この子がマミーちゃんですー!」みたいに紹介されました。店長も、「マミーちゃん、めっちゃ面白いんでしょー!」なんてことになっている。(うまいな)
さすが、教祖様の教祖様。
恐らくこの人が、トップ。
でも柔らかくて、本当に感じのよさそうな人だった。
その日は、それでおしまい。
「また遊びに行こうねー!」と仲良くお別れをした。そして、すぐ、「また遊ぼうねー!たのしかったよー!」とラインがきた。(すごい)
家に帰り、金持ち父さん、貧乏父さんを調べた。
まぁ題名を聞いても一切の興味すらわかなかったので、概説を見て、ふーーーん。くらいだった。もちろん読みはしない。
そして、2日後。
またラインがきた。「飲み会あるから行こうー!」
うーん。
なんか、めんどくさいな。まだ2日しかたってないじゃん…
日々ゲームに勤しむ身からすると、たまに外出はいいけど、そう、頻繁に行くのはなぁ。お誘いは嬉しいけれど。
あるあるです。一回外に出れば、しばらくは満足している。
断りました。
そして、3日後、今度は、「フットサルあるから行こうー!」でした。前回断っているので、まぁ行っとくか。としぶしぶいくことにしました。
そして当日。
たくさんの人がいました。みんな気さくに迎えてくれます。でも知らない人だらけなので、緊張しました。でも教祖様が私が一人にならないように、どんどん人を紹介してくれました。教祖様はいろんな人から声をかけられて、放っておかれた私は少し寂しかったです。しかし、色々な人が話しかけてくれました。
まず、一人は中国人の子でした。
「初めましてー!教祖様はとってもいいこだよねー!」
「店長にも会ったんでしょ?とてもいい人だよ、私もいろいろ大変な時があったけど、店長に助けてもらったよー!」
「そうなんですかー!!!」ニコニコ
中国の人だしね、いろいろあるのだろう。なんて。
またしばらくして、教祖様が私のところにきて、誰々とも話が合うと思うから紹介するねー!と、連れていかれた先にいた人は背の高いきれいな人でした。
「私も彼氏といろいろあったけど、店長に相談にのってもらって、何とか頑張ってるよ。」
「いろいろあったんですか。そうなんですかー。」
(こんなキレイな人もいろいろあるんやなー)
またしばらくして、トイレにいきました。そこに後からきた子が、
「マミーちゃんでしょ?どう?楽しんでる?
私も店長にはとってもお世話になってるのー!転職して大変だったけど、店長に助けてもらったよ。店長は本当にすごい人だよ。」
……。(ニコッ)
当時は本当に、さぁーーーっと鳥肌が立ちました。
これ、なんかやばいやつじゃん。
みんな店長のお世話になりすぎやで。
店長奉りすぎやで。
帰ることにしました。教祖様を探して、「明日早いから帰るね!」というと、「ちょっと待って」と、何故か待たされる。そして、女子たちが会話をしている。
そして、放たれた言葉は、
「みんなで、すき家いこう。」
囲む気やん。がっつり囲む気やん。
もう、にこにこすらしませんでした。いや、帰ります。引いた感じで言いました。でも、直ぐだから行こう。と、向こうも引かない。恐怖でドン引きして、いや、帰ります、と連呼しました。
向こうも察したようでした。
それでも、駅までは着いてきました。散々放っておいて、駅まで来るんかい。と思いました。
別れた途端に、ダッシュしました。恐怖からです。恐怖を払拭しようと駅でダッシュしました。迷惑。
まず母親にメールしました。
すぐ返信をくれそうな友人にも数人ラインしました。
先輩にも電話しました。
めちゃくちゃ心配してくれました。
その日、教祖様から「また遊ぼうねー!」とラインがきました。
無視しました。
背筋も凍る。恐ろしい体験でした。
思えば中国人を仕込むのも、中国語を勉強している私に合わせてきたのだと思う。
キレイな人が登場したのも、そういう人たちと仲良くしたいと思わせる手口だと思います。
この体験、まだまだ全然、足さえ突っ込んでいないレベルかもしれないですけれど。笑
自分は得てして臆病な性格なので、変な空気を察する能力には長けている方です。これだけやられたら誰でも分かるか。でももし、引っ掛かってしまう人がいたら、と思うと、全くもってやるせない。
私も、もし分からずにそのまま、すき家にでも行っていようもんならどうなっていたことか。
そして、それ以来、語学カフェには行けなくなってしまいました。教祖様がいるかもしれないから。迷惑だなあ。
会によっては、きちんと、宗教やビジネスへの勧誘は禁止と明記されてある。見かけたら主催者に教えて下さいとあるので、そういうものを選ぶといい。
そんなんやられたら人が集まりませんもんね。
やっぱり、ゲーマーは家でゲームさえしておけばええかったんや。と後悔しました。背伸びはするもんじゃないですね。
同じようなことで恐怖する人がいなくなりますように。
そもそも、なんの組織かもまったく分からないですけどね。本があれだったので、そうであろう、と。
その後は、しばらくライブハウスに通うことを趣味にしていました。
明るく真面目に生きています。
勧誘する人の特徴
- 彼らは往々にして気さくで話しやすく、聞き上手。
- ものすごく頻繁に連絡をよこす。
- 約束してからすぐ会う。
- ご飯のはずが、あまり食べない
- 安いお店が好き
- 金持ちマインドの本を勧めてくる
勧誘する人が勧めるものの代表が、
金持ち父さん、貧乏父さん
この本自体は、とてもいい本なのだそう。資本主義の根本が描かれ、どうすれば金持ち父さんになれるか、貧乏父さんと比較して書かれてある。気になる方は読んでみるのもよろしいかと。
ただ、悪い人たちがこれを使って勧誘するというだけで、本来はとても有益な本。風評被害を受けている。
ネットワークビジネス自体は合法なので、うまくできればいいんでしょうけど。
アメリカの調査によると、ネットワークビジネスの成功者は1%だそう。そして、やつらは、金持ち父さんになるにはその1%にならなきゃ!とオラオラと営業をかけてくる。恐ろしい。
私としては関わりたくない。